起業家支援室について
ものづくり起業家支援室(以下「支援室」と称します)は、ものづくりエンジニアリングファクトリー(EF)事業の中でも特色ある活動の一つとして位置づけられております。この支援室には、室長の他理工学部の各学科からの室員に加え、産業界でものづくりに深く関わってきた方を特任教授としてお招きしております。また、種々の事務作業を行うための事務補佐員が、支援室の円滑な運用を支えております。
支援室の役割について紹介しましょう。支援室では、主に学内ベンチャーや学内での長期インターンシップを可能にするための「学内カンパニー」の設立やその“企業的”活動を様々な形で支援いたします。この「学内カンパニー」は、主として学生、さらには、企業との共同体が学内に設立した仮想的な「カンパニー」であり、通常の会社における開発に準じた活動をものづくりEF等の施設を活用して行うものです。学生は「社長」「社員」や「インターンシップ生」として製品開発などに企画の段階から携わることが可能になります。これらを通じて、他の大学に類を見ない新たなものづくり実践的教育の場が岩手大学内に構築されております。これらの活動を通じて、学生たちの自発的な活動マインドの形成にも繋がるものと期待しております。将来的には大学発ベンチャーに発展するカンパニーも出てくることでしょう。今後とも皆様からの暖かいご指導ご鞭撻を賜れば幸いに存じます。
起業家支援室長挨拶
起業家支援室長
岩手大学理工学部
理工学科 機械知能航空コース
吉原 信人 教授
起業家支援室では起業家精神の育成を目的とした活動を行っています。主な活動として「学内カンパニー」の支援があります。学内カンパニーは学生が学内で起業する仮想的なカンパニーです.学生は「社長」「社員」「インターンシップ生」といった役割にわかれて企画、製品開発や営業など、通常の会社に準じた活動を行っています。地域企業との連携や社員への給与支払いなど、起業家支援室では様々な面で学内カンパニーをサポートしています。
2025年度からは学内カンパニーが岩手大学の共修プログラム「イーハトーヴ協創コース」の実践活動プログラムとして、地域協創マイレージの付与対象ともなりました。社会課題の発見および解決策の探求を通じて、新たな価値を生み出すようなイノベーション人材が岩手大学から次々と輩出される日も近いと思います。今後とも皆様からの暖かいご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
2025年6月1日 起業家支援室長 吉原 信人 |
起業家支援室 特任教授挨拶
起業家支援室
渡邊 靖 特任教授
2021年5月より浅部先生の後任として起業家支援室に着任しました、渡邊靖と申します。これまで民間企業で主として材料関連の開発に従事してきました。今後これまでの経験や
知識を活かし、学内カンパニー活動に貢献できればと思っておりますので、宜しくお願い致します。
大学、大学院の学生の皆さんが将来目指すところは様々と思いますが、多くの皆さんが何らかの形で「もの」、「こと」づくりに関わることになるのではないでしょうか。
昨今、特にものづくりに関わる環境は大きく変化し、開発期間の短縮、開発費用の低減、技術の高度化により、新規事業や製品開発は「千三つ」の成功確率の世界から、さらに「万が一」の状態に入ってきているように思え、なかなか達成感を得ることが難しい状況です。
こういう時であるからこそ、チャンスを待っているのではなく、自分で考え、自分で動くことでチャンスを掴むことがより大切になると思います。 学内カンパニー活動は、まさに自分で企画して自分で活動を行う、絶好の機会と経験だと思います。
学内カンパニー活動においては、学生の皆さんがやりたかったことの実現を、自分達で課題を見つけ、それに対するアクションを考え実行していくという基礎を意識して支援して行きたいと考えております。
自分自身まだまだ、経験や知見不足であり、学内の先生方の知見、学外の産学官の方々との連携が必須と思います。皆様方の、ご指導、支援の程、よろしくお願い致します。
起業家支援室 特任教授 渡邊 靖 |
起業家支援室
佐藤 重典 特任教授
2025年4月に対馬先生の後任として起業家支援室に着任しました佐藤重典と申します。経歴は、材料メーカーを経て電子部品メーカーに勤務、機会に恵まれ、大学にて磁性材料の研究開発及び大学発ベンチャー設立支援にも携わりました(ベンチャーの範疇に入るか議論の余地があります)。このことから、産学両方の視点をもっていると自任しており、これまでの経験や知識を活かし、学内カンパニー活動に貢献できればと思っております。
私の就職時はバブル期ということもあり、昨今と同じ学生の売り手市場でした。しかし、当時と現在とでは社会の価値観が大きく変化し、これまで日本企業の特徴であった終身雇用の崩壊と並行して、欧米型の水平分業であるジョブ型への移行期にあると感じています。これに伴い、社会人のキャリア形成はこれまで企業が担ってきましたが、これからは個人の主体的な行動や自己研鑽が中心になると思われ、大学・大学院で学ぶ知識や考え方はより一層重要になります。その「知」を自分のものにするには、自分で考え、自分で動き、答えのない事象に対し最適解を導く経験が必要不可欠です。まさに、学内カンパニーは自分で企画し、自分で活動を行うスキームであり、「知」の実践の場といえると思います。
歴史ある学内カンパニー活動を継続・発展させるため、諸先生方や、学外の皆様のご指導やご支援をいただきながら、学内カンパニー社員の皆さんと一緒に取り組み、微力ながら力を尽くす所存です。宜しくお願い致します。
起業家支援室 特任教授 佐藤 重典 |